メタ、新しい動画生成AI「Movie Gen」を発表

少し前のブログでAdobeの動画生成AI「Adobe Firefly Video Model」を紹介しましたが、その他にも動画生成AIは進化をしています。今回はメタが最近発表した「Movie Gen」という動画生成AIを紹介します。https://ai.meta.com/blog/movie-gen-media-foundation-models-generative-ai-video/
サンプルを見る限りOpenAIの「Sora」と比較しても負けず劣らず優秀です。いやー、驚きですね!文章や画像から16秒の動画を生成できるようです。「Movie Gen」のような動画生成AIの最大の魅力は、その圧倒的な効率です。特にマーケティングや広告業界では、この技術が非常に革新的なツールになります。従来なら広告やプロモーション動画を作るには、撮影や編集、音声の組み込みなど、複雑で時間のかかるプロセスが必要でした。しかし、動画生成AIを使えば、テキストを入力するだけで、あっという間に動画と音声が自動生成されます。この技術を使うことで、SNSでのリアルタイム投稿やキャンペーン用コンテンツを簡単に作成できるようになります。
またパーソナライズ広告にも対応が可能です。顧客の写真や情報をもとに、彼らに最適化された動画を生成し、個別のメッセージを提供することができます。例えば、顧客の誕生日にパーソナライズされた祝福メッセージを動画で送ったり、過去の購入履歴に基づいておすすめ商品を紹介する動画を作成したりできます。動画生成AIでなければ、そのようなことはコスト的に難しいですよね。こういった個別対応は、広告のエンゲージメントを高め、ブランドと顧客の関係をより深めることに繋がります。
エンタメ業界にも影響があります。プロトタイプ映像の作成がすぐにできるので、クリエイターはアイデアを短時間で形にし、プロジェクトの進行をスムーズに進められます。アイデアを早く具現化することで、チーム全体でビジョンを共有しやすくなり、結果として作品の質も向上します。また、プロダクション段階での変更や修正も簡単に行えるため、制作プロセスの柔軟性が高まり、クリエイティブなプロジェクトをよりダイナミックに進めることが可能です。
Metaは、悪用を防ぐための安全対策などを施した上で来年公開予定といっています。画像系の生成AIには他人の画像やデータを利用して不適切なコンテンツを作成するリスクもあります。リスクを最小限に抑えるために、倫理的なガイドラインや規制の整備が今後さらに重要になるでしょう。
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